台湾の場合、稀にお互いの話し合いで、婚約と結婚をまとめて一つにするカップルもいます。
基本的なカップルはは殆どが訂婚(婚約式)と結婚式を分けています。
訂婚は、女性の自宅で行われる結納儀式のあと、女性側が開催する訂婚披露宴があります。
この訂婚披露宴には新婦側の招待客がメインで呼ばれ、新郎が行う結婚披露宴には男性側
の招待客が呼ばれ、双方の披露宴は短期間の間に行われることになります。
席に着く前に双方の親族同士がそれぞれ挨拶しながら紹介です。
台湾では、しきたりをよく知る年長者(媒人婆)がいて
その人だけが式当日のことを把握しているのです。
媒人婆には双方の間に立って事を進める媒酌人の役目があります。
新郎側が持参する行聘礼品ですが、
中を見ると、結納金、貴金属(指輪・ネックレス、ブレスレット)、喜餅、四色糖、米、
麺線、茶葉、魚や豚肉鳥肉等があります
媒人婆の指導のもとに、最初は甘茶(甘いお茶)を新しく家族になる相手に配ります。
盆に載った甜茶(甘いお茶)が半分ほど入った湯のみを、まず相手方の年長者から順に配ります。当日新郎や父母、親戚など6人〔或いは10人、12人〕奇数の場合ではあまり縁起我良くないと言われています。
例えば、お父様、お母様、伯父、叔叔、阿姨と続き、新郎となる男性へは一番最後に配ります。
相手方の家族が飲み終わった湯飲みの中へ嫁の初仕事に対してのお礼として、新婦は親族に向かって、「親族名称(例:おばさん)!お茶どうぞ~」と言ってお茶をふるまいます。
そして、おかえしに、お祝い金が貰えます。
つに置かれた高低の違う椅子を用意し、リビングの真ん中に新娘が外を向く形で手前の高椅子に腰を、低い方に足を乗せて座ります。
常に媒人婆の指示を受けながら事が運ぶのですが、ここで媒人婆から命を受け準新郎が椅子に座った準新娘のドレスを整えるお仕事をします。
各地各家庭で付ける方法や方式も変わるそうですが、この時は準新郎が新娘に金のネックレスを付けてあげています。
そして次は指輪の交換です。
基本的に結納式は、新娘は右手中指へ、新郎は左手中指に婚約指輪をはめます。この時は新娘は右手薬指になっていました。あらかじめ紅い糸が結ばれていますが、これは「一心同体・絆」の意味があります。
指輪の交換のあとは、両手首に男性側が用意した金のブレスレットを姑が自らつけてあげます。
首には先ほど準新郎が掛けたネックレスの上から更に、パールのネックレスが掛けられています。
無事儀式を終え、甜湯圓(甘いスープ)を食べ、アーコンを交え新しい家族と記念撮影をして終了ですした。
基本的に訂婚の披露宴は昼間に行われ、男性側が主催する結婚式披露宴は夜に行われます。
訂婚披露宴も結婚披露宴と同じく宴会方式でワイワイと賑やかに行われるのですが、結婚披露宴と大きく違う箇所があるのは、準新郎とその家族達は訂婚披露宴の途中で、新娘を置いてこっそり席を発たなければいけない決まりがあることです。
披露宴の食事は中華方式でしたが、スープやデザート以外に6~7皿の大皿にのった菜が出てくるのですが、5菜目を運んで来た時点で帰るとか、魚が出たら帰るとか、それぞれ方法がが違います。
訂婚で出された食事を最後まで食べるという事は、女性側を「吃到底」底まで食べ尽くすという意味になり女性側に対し、失礼なことに当たるからといわれています。そして席を発つ際も決して『再見』などの挨拶と言ってはいけません。
そうして、いつの間にか新郎側が不在のまま、訂婚披露宴は無事終わります。家庭によって、気にしていない方もいるので、最後まで一緒に食事を食べるカップルも多くなってきました。
最後出席した方々へと、1家庭一つずつ訂婚喜餅が配られます。日本でいう引き出物のようなものですが、喜餅はクッキーの詰め合わせ等が多いです。
そしてご両親にお別れの挨拶。
新婦からご両親に感謝の一言を言います。
両親によって頭紗(ベール)がかけられます。
最後にみんなで記念撮影。
結婚式の当日花婿や父母、親戚など6人〔或いは10人、12人〕奇数の場合ではあまり縁起我良くないと言われています。
いい時間を決めるためには農民暦という本を見て決めます。
その中には、いつの時間がいいか良くないかが書いてあります。
新郎側が集まり、花嫁の家に向かいます。
ホテルから相方の家へ移動する時間も占いで決められています。
相方の家まで移動する途中は、常に頭に「米篩」をかぶせられていました。その日、花嫁は神聖な存在なので、神様に見られてはいけないから隠すとの意味があるといわれています。
一般的には、車に乗り込んだあと、花嫁は扇子を窓から投げ捨てます。
これは、新婦がもっているよくない習慣を投げ捨ててから、嫁ぎにいくことを意味することです。(結婚前のよくない性格(例:わがまま)を捨て去る意味があるとか。)
そして、新婦が投げ捨てた扇子を、新婦のお兄さん或いは弟さんが拾います。
さらに、私の母親が赤い洗面器に入った水を車が走り去った道にまきます
これは、嫁いで行く娘が、撒かれた水と同じように元に戻って来ないように、という意味があります。
今度は、相方の親戚の子供さんがお盆にのせたみかんを持っていて、わたしはそれを撫でてから、赤包(ご祝儀)を渡して車から降ります。
ほんとうは、このとき触ったみかんを夜まで置いておいて後で食べなければならないそうですが、
新郎宅(ホテル)に到着したら、ミカンを二つ持った子供(or ベストマン)が新婦を出迎えます。新婦は下車する前にミカン又はリンゴを撫で、紅包で礼に答える。
(りんご蘋果 =平安、蘋は「平安」の「平」は同じ発音です。みかん、橘子=吉祥めでたい、縁起がいい、好都合に運んでいるです 。吉祥平安を祈る意味です。)
そしてお次は、家の最上階にいるご先祖様に、結婚の報告をします、そして、これまた占いで定められた時間に新郎新婦の寝室へ。
そこには、椅子が2つ並べて置いてあり、新しい布団が敷いてありました。そして先程まで私の頭を隠していた「米篩」が布団の上に置いてありました。これもおそらく子宝に恵まれるように、という意味があるのだと思います。
そして、さきほどみかんを持ってきた男の子が、今度は甘いお茶みたいなものを持ってきてくれました。このお茶は「早く子供を産む」という意味があるそう~